2014/08/12

母の日

   まだ結婚前の、うら若き義母の後ろ姿。    
 最近発見された、独身時代のアルバムより。




今日8月12日はシリキット王妃の82回目の誕生日、タイは「母の日」として祝日になります。
以前はこの時期になると、王宮周辺やラチャダムヌン通りのイルミネーションがとても華やかで、
祝賀行事や王妃のスピーチの生放送があり、夜になると盛大な花火が上がっていました。
ここ数年は王妃が療養中とのこともあり、例年に比べて少し静かになったような気がします。

「母の日」には、実家から離れて暮らす人も、母親へお花やプレゼントを贈ったり、 一緒に食事を
したり、母系社会とも言われるタイでは、とても大切にされている日です。

私も先日、家人と一緒に義母の元へ、ポンマライと呼ばれる花輪を届けに、ひと足早く母の日の
お祝いをして来ました。



 
今年77歳になる義母は、60歳を過ぎた頃からアルツハイマー型の認知症と診断され、今現在はベッドの上で過ごす事が多くなりました。私が初めてお目に掛かったのは12年前でしたが、日中は自宅の庭を歩き回る義母に話し掛けると、きっと初めて聞く変なタイ語だったのでしょうか(笑)、不思議そうな顔をして、大きな瞳でじっと私を見つめたまま、強く手を握り返してくれました。


当時としては結婚も出産もかなり遅かったそうですが、4人の子供の
母親とは思えないほど、初々しい!手前のワルそうなのが家人です。


今で言うところのキャリアウーマンで教育者だった義母は、4人の子供達へ対しても、とても厳しい人だったようです。家人の兄弟達は「自宅で一緒に過した記憶があまりなく、休みの日も書斎に籠って仕事していた。」と口を揃えて言います。
仕事が忙しく、台所に立つ事もほとんど無かったそうですが、一時ブルーベリーパイ作りにハマり、冷蔵庫の中はパイで埋め尽くされ、家族全員がうんざりするくらい、毎日のように食べさせられていたそうです(笑)。今となっては良い思い出とか。

ちょうど最近、義母の若い頃のアルバムが発見され、結婚前の彼女の様子を想像したり、家族から色んな思い出話を聞く事が出来て、とても楽しい時間を過ごしました。

今度日本へ帰ったら、私の母親にも若い頃のアルバムを見せてもらおうと思っています。






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海外に暮らしているとうっかり忘れがちなのですが、日本の「母の日」は5月の第2日曜日。
日本のwikiを見ると、1931年から皇后の誕生日を「母の日」と定めていたのが、1949年以降は米国に倣って変更されたのだとか。夫や子どもを戦場に送るのを拒否しようと立ち上がった、女性運動家の
「母の日宣言」が起源と言われているそうです。