2019/02/22

おすすめにゃんこ本



2月22日は日本の「猫の日」です。
去年から今年に掛けて出版された、猫に関する本4冊をご紹介します。

(画像時計回りに)
「猫を極める本」猫の解剖から猫にやさしい病院づくりまで/服部幸 著

猫の専門病院「東京猫医療センター」を運営する獣医師による
動物看護師に向けのテキストです。
多くの猫にとって大きなストレスになる動物病院ですが、
犬より猫の飼い主の方が「心配性」の傾向があるのだとか。
キャットフレンドリーな環境作りや接し方、
給餌や投薬法のテクニックや、栄養学、病気の概要や高齢猫についてなど、
飼い主にとっても役立つ情報が多くありました。

「文豪の猫」/アリソン・ナスタシ 著(浦谷計子 訳)

もう大分前のことですが、著名人と猫の貴重なポートレートを
ひたすらアップするTumblrの某アカウントが大好きで、よく眺めていました。
そのまとめのようなこの本は、「アーティストの愛した猫」に次ぐ第2弾です。
表紙は、自著にも猫をよく登場させているトルーマン・カポーティーと
愛猫「オレンジー」。得意満面にんまり顔の飼い主と、頬ずりされて
ちょっと煙たそうな愛猫の組み合わせが最高です。

「猫を幸せにする飼い方」/ジャクソン・ギャラクシー 著(ブレシ南日子 訳)

猫行動専門家としてTV番組にも出演していた「キャットダディ」、
3冊目の翻訳本です。以前、こちらでもご紹介したことがありますが、
TV番組出演当初より、近影が相当スリムになっているのにびっくりしました。
猫を「所有する」という考えから抜け出し、人間と猫が良好な関係を築くための
キーワードとなるコンセプト「Mojo(モジョ)」、TV番組でも披露していた
独特のメソッドがまとめられていて、改めて猫とじっくり向き合い、
彼らの目線で生活環境を見直すきっかけにもなりそうです。

「猫の行動学」/パウル・ライハウゼン 著(今泉みね子 訳)

様々なネコ類の行動観察と実験から導かれた分析や考察は、
イエネコの行動を理解し、その野生を満足させるためのヒントが詰まっています。
原書は1956年、翻訳は98年に出版されたものの復刊で
オーソドックスな行動学の本ですが、綿密な実験と記録の部分は
特に面白く読みました。まさに「ネコより深く知るための必読書」です。