2015/06/21

エッセンシャル・イームズ展@TCDC 〜6月28日まで





まだ日本で学生だった時分に、ミッドセンチュリー家具の一大ブーム(並行してカフェブームなんてものまで......)があり、猫も杓子もイームズ!というような、今となってはちょっと気恥ずかしくなるような記憶があります。

その代表格であるイームズチェアは、日本で「お洒落なインテリア」の記号としてすっかり消費された感があり、私がタイに来て数年後には、中国からのレプリカ品がバンコクにも溢れるようになって、大量生産の工業製品とは言え、個人的にはちょっと食傷気味......だったのですが、今回の回顧展は、お馴染みの家具だけではなく、アメリカが豊かだった時代と並走した彼らの作品のタイムラインや、映像や玩具等も紹介されていて、かなり見応えのある展示でした。

































特に印象的だったのが、チャーミングで魅力的な奥さんのレイ。
夫であるチャールズのデザインを日陰で支えていたようですが、彼女が画家志望だったことは初めて知りました。
ロサンゼルスのケーススタディハウス#8(要予約ですが、実際に見学可)は、レイの審美眼やセンスが詰まっていて、モダンな建築に、世界中から集めた民芸品(日本のこけしや提灯も!)がバランス良く配置されているのが、温かみのある素敵な空間です。彼らが晩年を過ごしたその住まいも、映像でディテールをじっくりと見る事が出来ます。



















チャールズのアイディアをどのように実現化していくか、という絶え間ない努力や思想、そのプロセスも追体験することが出来て、創作における夫婦の関係性も含め、とっても良い刺激になりました。

今月28日までの展示(入場料無料)ですので、未見の方は是非!

場所:TCDC(エンポリアム5FL.)
期間:3月20日〜6月28日(パンフレットには5月31日までとありますが、延期さ   れています)