2014/01/10

バンコクの緊急事態に備える ねこTips

 アユタヤの洪水(2011年10月)
via the Cat Museum of San Francisco


年末年始のお休みモードもすっかり抜けたような、ここ数日のバンコクですが、日中は日差しが強く、
気温もぐんぐん上がり、今日は久し振りにエアコンのスイッチを入れてしまいました。つい先日まで
「さむーい!」とはしゃいでいたのが、嘘のようです......

新年早々、13日からの「バンコク・シャットダウン」(反政府デモ隊による、バンコク市内の主要道路の大規模封鎖)については、私のまわりでもその話題で持ち切りで、戦々恐々としている人も少なくありません。

「もしものことがあったら、私の猫ちゃんはどうしよう!?」とご心配の方もいらっしゃると思います。2006年からのクーデターから続く政争や、2011年の洪水騒動での経験から、最悪の事態を想定してリスクを考えておく必要があると思いますので、以下ご参考までに記しておきます。


1)猫用品の最低限の備蓄

洪水騒動時は、バンコクの流通網が麻痺した事と、市民の買い占めが重なって、急に猫用品まで品薄になり、本当にびっくりしたことを覚えています。
特定のメーカーのドライフードや砂などを嗜好する猫さんは、いつもより多めにストックを準備して置くと安心です。

2006年のクーデター時は、夜中にTVを通じて軍からの告知があり、翌日が休日になっただけで、特に混乱はありませんでした。早朝に様子を窺うため、車で外へ出てみると、兵隊さんに薔薇の花や食べ物の差し入れをする人や、戦車と記念撮影をするのに列を作っている人たちが沢山いて、かなり呆気に取られてしまいましたが、その時に初めてタイの色々なことを学んだ気がします(笑)。
その後の争乱でも、デモ隊の空港占拠や、夜間外出禁止令などが出た事はありましたが、デモ周辺に近づかない限りは安全で、日常生活に大きな支障はありませんでした。


2)日常生活に影響が及び、バンコクを離れる必要がある場合

ここまで事態が進んでしまうと、シッターをお引き受けする事が難しくなると思いますが、ご連絡頂ければ、出来る限りお手伝い致します。

—動物病院、ペットホテルに預ける
洪水騒動時は、バンコク郊外から避難して来た動物達を預ける人が急増して、断られることもあったと聞きました。外国人が多く利用する動物病院などでは、すぐに埋まってしまう事も想定されますので、出来るだけご自宅から近い場所で、空きがある預け先を探す必要が出てくるかも知れません。平時から、ご自宅近くの預け先を複数下見して、連絡先を控えておくと良いと思います。

—地方のホテルに猫さんと一緒に宿泊する
バンコクから西へ車で約2時間半のホアヒン市内には、ペット同伴可のホテルやリゾートがいくつかありますが(Pet Friendly Hotels Hua Hin”などで検索すると、リストが出てきます)、部屋数が限られていますので、早めに押さえておく必要があると思います。
また、ペッブリー(バンコクから車で1時間半/ホアヒンの手前)市内とホアヒン市内に、家人の家族や親戚が、老舗で設備は古いですが、手頃なホテルを経営しています。通常はペット不可ですが、緊急の場合は融通が利きますので、お取り次ぎします。

3)強制的な国外退去の勧告など、タイを離れる必要がある場合

さすがにこの事態にまでは至らない、と願いたいのですが、洪水騒動時は、日本へ一時帰国された方も多く、戻る目処が立たない中で病院に預けるのは不安、という方の猫ちゃん達を私の自宅でお預りしていました。その後、家人の実家へ避難する事になり、移動中はバンコクからホアヒンへ向かう車で大渋滞!不安な猫ちゃんも、移動中はずっと鳴き続けで可哀想でしたが、幸い新しい環境にも徐々に慣れてくれました。
特に繊細な猫ちゃんを優先させて、エアコンのある空き部屋を猫ちゃん用の個室として準備出来ますので、他に選択肢が無く、緊急の場合にはご相談ください。


いつもは澄ました黒猫キキも、たまにうっかり気を抜いて、こんなポーズで熟睡しています。


洪水騒動時のことを色々と思い出していたのですが、不安な気持ちを落ち着かせる為か、スーパーでは品薄の飲料水や食料品などを、先を争ってショッピングカートに入れている人達を沢山目の当たりにしました。
日を増すごとに、あっと言う間に色んな食品が棚から消えて行き、殺伐とした気分で自宅へ戻ろうとしたところ、手に入らなくなった飲料水を路上で数倍の値段で売る人と、それを大量に高級車へ詰め込む人(今にして思えば、被災者へ届けていたのかも知れませんね。。。)を目撃して、「餓死するわけでも無いのにバカらしい!もうしばらく物を買うのは止そう!」とふと我に返ったことをよく覚えています。

いつものようにお腹を見せながら、ぐっすり安眠している飼い猫たちを見習って、ニュースは注視しつつ、落ち着いて、出来るだけいつも通りの生活をしようと思っています。