2013/12/02

バンコクのデモについて

via @Nok_KN


こんにちは。
日本大使館からの注意喚起や、今日12月2日は日本人学校や一部のインターナショナルスクールも休校措置をとったとのことで、今後のタイの情勢に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

私の自宅の近くに、先週から占拠されたままの財務省などの省庁があるのですが、昨日は大学の同窓生グループと一緒にデモに参加したという、義理の姉が泊まりにやって来ました。


私の家人は、現政府の体制と野党や先鋭化したデモ、両サイドに懐疑的なのですが、中立の立場すら許されないような雰囲気もあるようです。
夫婦で政治の見解が分かれてしまい、険悪なムードになっている家庭もあると聞きます。

普段は政治にあまり縁の無さそうな、華奢でお洒落好きな義理の姉は、いかに現体制が酷いのか云々を興奮気味に話していて、例の笛でも吹きだしそうな勢いだったのですが(笑)、話を黙って聞いていると、理解出来る部分も多くありつつ、偏った情報や憶測にも煽動されている様な印象を受けました。

SNSのような便利なツールで様々な情報が得られる中で、情報の発信側の意図に惑わされず、自分自身で考える事が面倒になってしまうと、危険な方向に流されてしまうなー、などと色々と考えさせられてしまいました。

今日は午前中に財務省の近くを通ったのですが、通りの外側に設置された大きなスピーカーからは扇動的なスピーチが大音量で流れ、かなり際どい政府側を批判する大きな画像や横断幕を周りに張り巡らして、とても物々しい雰囲気です。道路を隔てると、それとは関係無しに、黙々とお店の準備をしている人や通勤を急ぐ人たちの日常の風景があって、なんだかパラレルワールドのようでした。


via Gavin Gough


昨日12月1日の衝突の報道をチェックしていて、ある報道写真家の命がけの素晴らしいショットの中に、シリアスな状況に不釣り合いの青年のドレスコードを見つけてしまい、思わず笑ってしまいました!
こういったタイならではの場面や、SNSでシェアされている毒の効いたジョークや風刺画、冷静に中立の立場を保つ報道などを目にすると、不安な気持ちも和らいで、「今回も、タイの政治のやり方でどうにか上手く切り抜けてくれるかも。。。」と少し楽観的な気分になります。


イノベイティブなDIYガスマスク via@Green_Politics






......とは言え、政情はとても目まぐるしく展開していて、未だ予測の出来ない状況にあるようです。