やまねこ社の黒猫キキ(14歳)、先月は幼猫の頃の避妊手術以来の入院でした。
腰回りに出来た数ミリの小さなしこり、細胞診の上で長らく経過を見ていたところ、今度は耳にもポチッと小さなできものが現れて、やっと手術を決意。マージンを大きく取って切除することは予め説明を受けていましたが、11センチにわたる痛々しい縫い傷を目にして、かなり動揺しました。病理組織検査によると「肥満細胞腫(低悪性度)」、とりあえずホッと胸を撫で下ろしたものの、お次は腎臓の機能が低下して、療法食へ切り替えることに。
今までお世話させていただいたシニア猫さんが次々と目に浮かびました。ご家族の介護と創意工夫のあれこれは、かけがえのない経験として私の一部になっています。
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病院へ預けた際には、病棟から静脈点滴に抵抗したと思わしきキキのビギャー!うぅうううー!大絶叫と激しい唸り声、それと同時にヒトのきゃぁ!という声を耳にして、「本当にこれで良かったのだろうか…」と後悔に苛まれ、眠れない夜を過ごしました。
そして翌日、手術後の面会時のこと。
満身創痍のしょんぼりした黒猫のケージの前に、「唐辛子3本」の札(上の画像、上部右端に写っています)がぶら下がっているのに気が付きました。横にずらっと並んだ満室の猫病棟のケージを見渡すと、他にはひとつだけ「唐辛子1本」札があるのみ。はは〜ん、とスタッフに尋ねると、言葉を濁しながら「取扱い注意」であることを教えてもらって大爆笑!「さっすがキキ姐、札付きのワル!」、家人と一緒にポカンとした黒猫をキャッキャッ誉めそやして、張り詰めた気持ちが一気に和らぎました。
入院中はシャーシャー徹底抗戦の構えで、獣医さんと優しいスタッフたちを手こずらせていたようです。
その後、やまねこ社では「唐辛子3本(プリックサームメット)」が流行語になり、黒猫のご機嫌斜めな時や、ヒトが嫌味や何か攻撃的な言葉を繰り出す度に、「ヤーマープリックサームメット!」といった用途で使って面白がっています。
| カラーは各種お試しいただいた結果、 防空頭巾が採用されました |