やまねこ社のご近所にお住まいの「ポピー」ちゃん(11歳/雌)。
今までたくさんの時間を一緒に過ごしましたが、先日がタイで最後のお留守番になりました。
もうすぐ、初めての日本へお引越しです。
ポピーちゃんは、東欧スロヴァキア生まれ。中東を経て、バンコクで長く暮らしています。
初めてお目に掛かった時からとても人懐っこい性格で、大きな手としっかりした骨格に、ごろり床に転がっては見せてくれる白いお腹の丸い黒ブチがチャームポイントです。
早朝の空が白んだ頃にお伺いすると、暗い廊下の奥からニャー!とトコトコ小走りでやって来て、いつも歓迎してくれました。外が明るくなり、街の音や匂いが徐々に立ち上がっていく様子を、一緒にじっと耳を澄ませたり鼻をくんくんさせたり、鳥が行き交うのをのんびり眺めたり、気が向いた時には手すりにジャンプして、ぐるりパトロール*するのがお楽しみの日課でした。
(*ポピーちゃんのベランダは、階下のプールサイドが受け皿のような構造になっていますが、バンコクでは猫がベランダへ出るには不向きな物件が大半です。シッターの立場としては、環境エンリッチメントと安全を秤に掛けて対応しています)
リビングの借景になっているお向かいの街路樹プラドゥーが、怖いくらいに葉が茂って勢いがあるなーと思ったその翌朝のこと。カーテンを開けた瞬間、パァッと黄色い花が一気に咲いているのが目に飛び込みました。夕方には散ってしまうであろうそのタイミングに、ポピーちゃんの粋な取り計らいかしら…と彼女の顔を思わずのぞき込んだことも心に残っています。
獣医さんからのダイエット勧告でご飯の量が減ったり、銘柄が変わったり、お得意の手すりジャンプ不調の波もありました。お留守番が続く中、できものの切除でしばらくエリザベスカーラー生活を余儀無くされ、去年はポピーちゃんにとっても嵐のような出来事が続きましたが、これから日本で穏やかな新生活が待っています。