2017/06/11

【お引越し】スス&ピッピちゃん



雨季のお別れは、曇り空と激しいスコールのせいなのか、
余計にセンチメンタルな気分になってしまいます。

日本生まれの「スス」(雌/11歳)ちゃんと、タイ生まれの「ピッピ」ちゃん(雌/2歳)の
「トム&ジェリー」コンビ、もうすぐ日本へお引越しです。



べっ甲の美しい毛並みと、アンニュイな表情が魅力的なサビ猫ススちゃん。
初めてお目に掛かったのは今から4年前、当時のお住まいには
リビングの真ん中に専用のロッキングチェアがあり、
今も変わらずその玉座につく姿には、特別な存在感がありました。






外を自由に行き来していた日本では、
お家へ「寝に帰ってくる」だけだったというススちゃん。
ご近所ではスズメを狙って何時間も潜伏していたり、
玄関の前には様々な戦利品を届けていたそうです。



タイへお引越しして環境もがらりと変わりましたが、
お留守番中に訪問すると、長い尻尾をピーン!と立てて「いらっしゃ〜い」と駆け寄り、
実践的な狩りで本能を満たしていたススちゃんにとっては子供騙しのような遊びにも、
よく付き合ってくれました。 すっと姿勢を正して、じっと静かに窓の外を眺めている
ススちゃんの佇まいが大好きでした。









天真爛漫で愛嬌たっぷり、とても人懐こいキジトラのピッピちゃんは、
路上での子猫時代に尻尾を怪我していたところを保護されて、運良く今のご家族に迎えられました。
くりくりの丸い目でこちらを覗き込み、足元に付いて回って、
お待ちかねの遊びの時間には飛んだり跳ねたり、いつまでも獲物を追い掛けていました。




















年齢が離れたススちゃんのこともあり、ご家族はピッピちゃんを迎える前に準備万端で
臨んでいらっしゃいましたが、物怖じしない子猫パワーでグイグイ迫るピッピちゃんに
激しい拒否反応を示したススちゃんが受け入れるまで、1年ほどの時間が掛かりました。



病院通いが続いたピッピちゃんを、ススちゃんが労わるように舐めてあげたことが
きっかけで2匹の関係も少しずつ変わったそうですが、
お留守番中は、構って欲しいピッピちゃんが隙あらばススちゃんに急接近、
シャーとパンチで叱られるのを何度も繰り返します。






何度叱られても意に介さないピッピちゃんと、プリプリ怒りながら割と満更でもないような
ススちゃんの様子は、(ご家族曰く「トムとジェリー」のような)「お約束」のドタバタの
ようでもあり、「ギャギャッ!」というススちゃんの叫び声が聞こえて来ても、
「またやってるなー」と安心して見ていられるようになりました。






ススちゃんにとっては久し振りの帰国、ピッピちゃんには初めての日本で
コンビの絶妙な掛け合いが、いつまでも平和に続くことを願っています。
ススちゃん、ピッピちゃん、元気でね!