何と言ってもヒトを翻弄する術に長けているハルちゃんとは、
今まで沢山お留守番の時間を一緒に過ごしました。
いつも玄関のドアを開けると、隙間からぴょこりとを出して、
そのうち静かな「歓迎の舞い」が始まると、
あっと言う間にシッターを虜にしてしまいます。
カメラを向けると、モデルさながらにツボを押さえたポーズや表情を
次々と繰り出してくれるので、こちらもついノッてしまい、
今までに撮ったお留守番の画像は9百枚を超えていました。
触られるのだけは絶対にイヤ!とばかりに、
つい撫でようとすると「うなななななっ」と鳴いてさっと離れて行くのですが、
また思わせ振りに近付いて来ます。今度こそは!と鼻息を荒くすると
ピシャリ!と平手打ちの応酬でした。
せめてブラッシングはさせてもらいたい…とご飯中にこっそりと後ろから撫でてみたり、
おやつで気を引いてみたりして、毎回駆け引きや攻防戦が続いていましたが、
下心を察するハルちゃんの方が上手で、 いつもシッターの完敗でした。
ご多分に漏れず、訪問する度に新しいおもちゃがどんどん箪笥の肥やしになって
行くさまを目にしていましたが、大のお気に入りのペンギン氏だけは特別で
キャビネットの扉を自ら開けて、甚振ることを日課にしているようでした。
お留守番中はいつも穏やかにのびのび過ごしていましたが、
打ち合わせでお宅へ伺うと、 翌日からお留守番だと知ってか知らずか
そっぽを向いて拗ねているような様子に、飼い主さまと大笑いしたのも
楽しい思い出です。
お留守番を一緒に過ごしたお宅を電車で通り過ぎる度に、
もうあのお部屋は空っぽでハルちゃんもいないのだな…と寂しく思っています。
ハルちゃん、ご家族の側で末長く、これからもヒトをいっぱい笑わせてね。