３月に入り、暑さもぐっと本格的になるこの時期は、タイ在住の日本人にとってもお別れのシーズンです。在住年数が増えていくに比例して、お見送りすることも多くなりましたが、それでもお知らせを頂く度に、しょんぼり寂しい気持ちになります。
三毛猫のニキちゃん、サバトラのアミちゃん姉妹も、もうすぐ日本へお引っ越しです。
愛猫家のご家族から「いいのを見繕って」（笑）、飼い主さまの元へやって来たという、ニキ＆アミちゃん姉妹。さすがに選り抜きの猫ちゃんだけあって、洋猫ゆずりで身体も大きく、２匹とも今年１４歳という年齢を感じさせない若々しさです。
お姉ちゃん肌でとてもフレンドリーな、安定感のあるニキちゃんと、ちょっと人見知りで感情の振れ幅があるアミちゃん。毛色は異なれど、どちらも同じ美しい翡翠色の目の持ち主です。双方でバランスをとって、しっかり支え合っているようでした。
ご機嫌ナナメのアミちゃんが仕掛けたケンカに、いつもは譲る大人のニキちゃんも応戦。あっさり負けたプライドの高いアミちゃんは、ショックで椅子の背もたれに頭を付けたままフリーズ......、というとても面白い場面を見せてくれたこともありました。
私の実家では三毛猫を飼っていましたが、進学で家を離れしばらくすると、その猫も姿を消し、二度と戻って来ることはありませんでした。人懐こい三毛のニキちゃんは、記憶の薄れてしまった猫の面影をふと思い出させてくれました。
お留守番の不満を訴えて鳴き続けるアミちゃんも、柔らかいモフモフの毛をブラッシングすると、ベッドの上で気持ち良さそうにゴロンと仰向けになります。こちらまでうっとり気分が感染してしまうグルーミングの時間は、お留守番中の一番のお楽しみでした。
ニキ＆アミちゃん、
いつまでも姉妹仲良く元気で、日本でも穏やかな生活が続くことをお祈りしています。