お仕事の移動中に、迷い猫の張り紙を見つけました。
「ペルシャ猫2匹、スクムヴィットソイ33周辺でいなくなりました。
見つけた方はXXXーXXXまで電話ください。御礼します。」
毛並みの良い猫ちゃん2匹が通りを優雅に歩いていたら、きっと目立つことでしょう。
無事に見つかるといいです。
「迷い猫」と言えば、内田百閒の「ノラや」を思い出します。
野良猫の子「ノラ」。
作家の内田百閒は、ノラの失踪後、朝日新聞に迷い猫の広告を出し、
ほぼ2週間の間隔でチラシを折り込み広告にしたそうです。外国人用に英語の
広告までありました。ノラへの深い愛情と切実さがこちらにまで伝わって来て、
なんとかして一緒に探し出したい!!という気持ちになります。
ノラがお気に入りだった風呂蓋の上で、百閒はこんな調子です。
「......いつ迄も涙が止まらない。寝る前風呂蓋に顔を伏せて
ノラやノラやノラやと呼んで泣き入つた」 (「ノラや」より)
さて、もしわたしの「ノラ」が家出したら、どんな広告を出すのでしょうか…
猫探しの顛末を綴った『ノラや』を読みたくなった方は、やまねこ社文庫までご連絡ください。
近所の学校に通う子供達向けに、新仮名遣いで書いたチラシ |